日本国内のどの地域でも、同じ地区に住む日本人同士であれば、道ですれ違えば会釈を交わし、顔を合わせれば言葉を交わす。そんな当たり前の光景があります。 しかし、それが「外国から来た隣人」だった場合、どうでしょうか。
「どう接していいか分からない」「言葉が通じないかもしれない」 そんな心の距離や身構えが、今の日本にはまだ根強く残っています。豊後大野市も例外ではなく、外国人を迎え入れる体制は、まだ十分とは言えません。
私が東南アジアで暮らした2年間、日本での常識を覆す多くの経験をしました。 停電した夜、「一人で寝るのは不安だろう」とロウソクを灯した隣人が家に招いてくれました。 「一人で食べるのは寂しいだろう」と、近所の方々が毎日のように食卓へ呼んでくれました。
そこは決して便利な町ではありませんでしたが、それでも「帰りたくない、この土地にずっといたい」と私に思わせたのは、他でもない地域の人々の圧倒的な温かさでした。
現在、豊後大野市は深刻な高齢化と過疎化に直面しており、将来的な人手不足は避けられません。この地を支えるために働きに来てくれた技能実習生たちが、「ここで暮らし続けたい」と思える環境をどう作るか。
私たちは、その答えは、「地域が実習生に、心地よく安心できる暮らしを提供できるか」にあると考えています。
特別な支援が必要なのではありません。まずは同じ地域に住む住民として、お互いが「顔見知り」になること。そこから生まれる安心感を、日々の暮らしの中に定着させていくことが私たちの使命です。
「知らない」ということは、市民にとっても、外国人にとっても大きな不安であり、時には脅威にさえなります。 私たちは、学校や地域サロンへの訪問、料理教室、交流イベントなどを通じ、心の壁を取り払うお手伝いをしています。
お互いが一人の人間として向き合い、手を取り合って安心して暮らせる社会。 そんな温かな共生社会を、ここ豊後大野から共に築いていきましょう。
グローカルおおの 代表 森 美由紀